【20卒向け】多くの就活生が間違えるIT企業の選び方【知名度で選んでない?】

就活生の間では、今やIT企業は非常に人気のある業界です。IT人材は2020年には何万人も不足すると言われており、IT人材の価値は今後も伸びていくことは間違いないと言えるでしょう

しかし、大半の就活生はIT企業をよく知らないまま就活することが多いんですよね。メーカーのような身近な存在とは違い、IT企業が何をやっているのかなんていまいち想像がつかない人が多いと思います。だから、おそらく就活生は会社の名前の有名度で選んでいる人が多い。

僕がこの記事で言いたいことの結論は、「IT業界は絶対に名前の知名度だけで選んではいけない業界である」ということです。

「知名度で選んでいけないってどういうこと?」という本題に入る前に、まず就活生に人気のIT企業ランキングを見てみましょう。

人気のIT企業ランキングTOP30から見える就活生の傾向

以下のランキングは、「みん就」が発表した2018年卒のIT業界就職人気ランキングです。

順位 企業名
1 NTTデータ
2 富士通
3 Google
4 楽天
5 SCSK
6 アクセンチュア
7 伊藤忠テクノソリューションズ
8 Yahoo
9 野村総合研究所
10 NEC
11 日立製作所
12 LINE
13 日本アイ・ビー・エム
14 新日鉄住金ソリューションズ
15 Sky
16 TIS
17 アビームコンサルティング
18 NTTコミュニケーションズ
19 アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)
20 オービック
21 日本マイクロソフト
22 日立ソリューションズ
23 日本ユニシス
24 大塚商会
25 NTTコムウェア
26 ワークスアプリケーションズ
27 富士ゼロックス
28 NECソリューションイノベータ
29 日立システムズ
30 三菱総合研究所

みん就 2019年卒 IT業界新卒就職人気企業ランキングより引用)

超大企業のNTTや大手インターネット企業楽天・Yahoo、伊藤忠や新日鐵住金のグループ企業なんかも入ってるし、超大企業のNEC、ITにちょっとでも詳しければ名前の聞いたことのあるワークスアプリケーションズなど、いかにも素晴らしそうな企業が並んでいますね!

確かに、一般的な業界は知名度で選べば間違いないでしょう。メーカーなんか、僕でも有名な順に受けていくかもしれません。

もちろん、就活生に積極的におすすめしたい企業もたくさんランクインしていますが、この人気ランキングには大きな問題点が二つあります。それは以下の二点です。

  • 知名度は高いが、実はかなり業績が悪化している企業が入っている
  • 大手企業の情報子会社が多くランクインしている

知名度は高いが、実はかなり業績が悪化している企業が入っている

具体的な社名を挙げるなら、富士通・NEC・ワークスアプリケーションズの三社でしょう。この三社は一般的にもとても有名な企業ですが、業績悪化が著しいです。富士通とNECはどちらも日本のIT業界をリードしてきた大企業ですし、ワークスアプリケーションズは数年前までは非常に勢いのある会社でした。

しかし、以下の記事のようにちょっと調べれば分かる通り、三社とも「就活生に受けたほうがいいよ!」とはとてもじゃないけど言えるような状況ではありません。

大手企業の情報子会社が多くランクインしている

大手企業の情報子会社というのは、具体的に言えば「○○システム」のような会社です。別にこれらの会社がすべて悪いというわけではありません。むしろ、親会社の大企業が生き残る限り安泰な企業であるとも言えるかもしれません。

ここでの問題は、「就活生が親会社の名前で選んでいる」という点です。もちろん、IT業界で力を持っている企業もありますが、親会社が有名だからってIT業界でも力を持っているというわけではないんです。むしろ、ただの親会社の下請けで、残業がめちゃくちゃ多くて給料も低いというところも多いです。(ランキング上位のSI系企業はこれにあてはまらないかもしれませんが、下のほうは要注意)

IT企業選びで持ってほしい3つの観点

じゃあどうやって企業選びをすればいいんだよ!ってことですよね。就活生が考えるべき観点は、以下の三つです。

  1. その企業は上流・下流のどこなのか?
  2. 転職価値はどうか?
  3. 外資か、内資か?

その企業は上流・下流のどこなのか?

IT企業選びで非常に大事なのが、「上流・下流」の概念です。企業が行うシステム開発は流れがだいたい決まっていて、以下のようなイメージで作られます。

  1. どういうシステムを作るかを顧客と擦り合わせる(要件定義)
  2. システムの設計書の作成(設計)
  3. プログラミング(開発)
  4. 適切にシステムが動作しているかの確認(テスト)
  5. 顧客にシステムを納品する(納品)

この、1・2が一般的には上流工程、3・4が下流工程と言われています。上流工程はSI企業が担うことが多いですし、下流工程ばかりをやっている下請けの企業もあります。自社で、上流下流をすべてやってしまう企業もありますし、ベンダー系の企業も実は上流工程を担っているところがほとんどです。

就活生は、基本的には上流工程を担っている企業を目指すべきです。そのような企業の方が給料は格段に高いですし、転職価値も高いです。上流だと「技術が身につかない」なんて言われることも結構あるのですが、上流を担っている会社のほとんどが、システムインテグレーションだけをやっているわけではなく、SEとしてプログラミングをゴリゴリできるポジションもあるため、両方取り組むことができるというメリットの方が大きいと思います。

また、「下流の方が給料が低い代わりにホワイトなんでしょ?」と思われるかもしれませんが、給料が低いだけで、むしろ大手よりブラックというところも多いと思います。日本の社会を動かしている数々のシステムが、多くの下請け企業のおかげで出来上がっていることは否定できない事実なのですが、そうした企業に新卒でいく”旨み”は少ないと考えるべきです。

転職価値はどうか?

上流の方が、転職価値は高い傾向にあります。下流に下っていけばいくほど、転職価値は下がっていきます。転職を前提としているなら上流を目指すべきです。

例えば、大手SI系の企業であれば、営比較的転職価値は高い傾向にあります(もちろん、人によりますが)。IT系以外への転職も可能だと思います。外資系のベンダー企業も同様ですね。

また、LINEやサイバーエージェントなどのイケイケのメガベンチャー系の企業や、楽天やヤフーに代表されるインターネット系の企業などは人材の流動性が非常に高いです。彼らはみんな、数年後には転職しているという前提で働いている人が多いんですね。

一方で、下請けの細々したプログラミングばかりやっているような会社に入社してしまうと、よっぽどの技術力を身につけない限りは(そもそもそういう会社では技術力を身に着けるのも難しいのですが)、給料を大きく上げるような転職は難しく、その会社に居続けるか、給料が比較的近いような企業に転職するようなイメージになります。

外資か、内資か?

資本が国内か外国かというのも大きな観点の一つです。ランキングには、数多くの外資系企業もランクインしています。

個人的には、新卒で外資系IT企業に進むというのは、よっぽど技術力がある人以外は選ぶべきではないと思います。技術職で外資系ITに就職できる人は相当優秀だと思いますが、それ以外で外資系ITに進むとなると営業がほとんどでしょう。

新卒の営業職は、戦う相手がバリバリの中途だったりと、会社が新卒を伸ばしてくれるというようなことはあまりありません。むしろ、新卒は給料を伸ばしづらい企業もあります。基本的には、中途で入るところだと思っていたほうがいいかもしれません。

最後に

就活生が就活を初めてからいきなりIT企業の良し悪しを見極めるのは非常に難しいことです。IT業界で仕事をしている詳しい人に、最新の動向を聞くのが一番良いと言えるでしょう。

IT企業選びは慎重に。ここだけは、頭に入れておいてほしいですね。